原爆がテーマの本8選 | 広島県民が選ぶ原爆や平和の学習におすすめの作品を紹介!
1945年8月6日、広島に原子爆弾が投下され、多くの人々の命や日常が奪われました。現在でも広島では、学校の平和学習や被爆体験の継承などを通じて、原爆について学ぶ機会があります。
私自身も被爆3世として広島で生まれ育ち、これまで学校の平和学習や本を通して、原爆や戦争について学んできました。
原爆をテーマにした本には、被爆当時の様子を描いた作品だけでなく、戦時中の日常や復興、平和への思いを伝える作品も数多くあります。本を通して知ることで、歴史上の出来事としてだけではなく、「実際にそこに人々の暮らしがあった」という視点で考えやすくなると感じています。
そこで今回は、広島県民の視点から、平和学習にもおすすめしたい「原爆がテーマの本」を8冊紹介します。はじめての方でも読みやすいものを厳選しましたので、ぜひ気になった本を手に取ってみてください。
原爆がテーマの本8選
ヒロシマ
『ヒロシマ』は、アメリカのジャーナリストであるジョン・ハーシー氏によって書かれたノンフィクション作品です。原爆投下後の広島で実際に被爆した6人への取材をもとに構成されており、世界的にも非常に有名な原爆文学のひとつとして知られています。
被爆直後の広島の様子だけでなく、その後の生活や苦しみ、人々の思いまで丁寧に描かれているのが特徴です。派手な演出ではなく、一人ひとりの日常や視点を通して描かれているため、原爆が実際の人々の暮らしの中で起きた出来事だったことを強く感じられる作品です。
海外でも広く読まれている作品のため、海外の方が広島や原爆について学ぶ際の入口として紹介されることも多くありますが、原爆や平和について、より深く知りたい方にもおすすめの一冊です。
黒い雨
『黒い雨』は、作家の井伏鱒二さんによって書かれた小説で、原爆投下後の広島を描いた代表的な文学作品のひとつです。タイトルにもなっている「黒い雨」とは、原爆投下後に降った放射性物質を含む雨のことを指しています。
この作品では、原爆によって大きく変わってしまった人々の生活や、被爆後も続く苦しみ、不安などが丁寧に描かれています。被爆直後の被害だけでなく、その後も長く続いた影響について考えられる点が特徴です。
被爆後も広島でさまざまな苦しみを抱えながら生きた人々について、深く知りたい方にもおすすめの一冊です。
はだしのゲン
『はだしのゲン』は、広島への原爆投下を題材にした代表的な漫画作品です。作者の中沢啓治さん自身の被爆体験をもとに描かれており、被爆直後の広島の様子や、人々の暮らし、戦争の悲惨さなどがリアルに表現されています。
広島では、学校の図書館や平和学習などで見かけることも多く、広島県民にとって非常に身近な作品のひとつです。実際に、子どもの頃に学校で読んだことがあるという方も多く、「原爆について学ぶ本」として最初に名前が挙がることも少なくありません。
漫画形式のため比較的読みやすい一方で、原爆によって失われた日常や人々の苦しみについて深く考えさせられる作品です。原爆や平和について初めて学ぶ方にもおすすめの一冊です。
絵で読む広島の原爆
『絵で読む広島の原爆』は、イラストや絵を通して原爆について学べる作品です。文章だけではイメージしにくい当時の広島の様子や、人々の暮らし、原爆による被害などが視覚的に描かれており、はじめて原爆について学ぶ方でも比較的読みやすい内容となっています。
写真やイラストを交えながら構成されているため、子どもの平和学習にもよく使われており、広島の学校や図書館などで見かけることも多いです。
原爆について難しく感じている方でも手に取りやすく、「まずは原爆について知ってみたい」という方にもおすすめの一冊です。
ナガサキの命 伝えたい、原爆のこと
『ナガサキの命 伝えたい、原爆のこと』は、長崎への原爆投下や被爆者の体験について学べる作品です。広島の原爆について扱った本は多くありますが、この本では長崎で起きた出来事や、人々の暮らし、平和への思いについて知ることができます。
本作では、3歳のときに長崎で実際に被爆した筒井茅乃さんの体験が描かれており、幼い子どもの視点から原爆や戦争について考えることができます。広島とはまた異なる長崎の被爆体験を知りたい方におすすめの一冊です。
おりづるの旅 さだこの祈りをのせて
『おりづるの旅 さだこの祈りをのせて』は、広島で被爆した佐々木禎子さんと折り鶴をテーマにした作品です。2歳のときに被爆した禎子さんは、その後白血病を発症し、「元気になりたい」という願いを込めて折り鶴を折り続けたことで知られています。
現在では、折り鶴は広島や平和の象徴として世界中で知られており、広島平和記念公園にも多くの折り鶴が届けられています。この作品では、禎子さんの人生や平和への思いについて、子どもでも読みやすい形で知ることができます。
折り鶴が世界に広まっていった過程や、折り鶴に込められた平和への思いについて知りたい方にもおすすめの一冊です。
まんがで語りつぐ広島の復興
『まんがで語りつぐ広島の復興』は、原爆投下後の広島がどのように復興していったのかを、漫画形式でわかりやすく描いた作品です。原爆による被害だけでなく、その後の広島の街や人々の暮らしがどのように再建されていったのかを知ることができます。
当時は「今後75年は草木も生えない」ともいわれていましたが、広島は多くの人々の努力によって少しずつ復興していきました。この作品では、困難な状況の中でも前を向いて生活を続けた人々の姿や、現在の広島につながる復興の歩みについて知ることができます。
原爆だけでなく、広島の復興や平和への歩みについても学びたい方におすすめの一冊です。
この世界の片隅に
『この世界の片隅に』は、戦時中の広島県呉市を舞台に、人々の日常や暮らしを描いた作品です。原爆そのものをテーマにした作品ではありませんが、戦争によって少しずつ日常が変わっていく様子や、当時の広島周辺での暮らしについて知ることができます。
映画化もされた人気作品として知られており、国内外で高く評価されています。物語の後半では、広島への原爆投下も描かれており、「原爆が落ちる前には普通の日常があった」ということを強く感じさせられる作品です。
戦争や原爆を、特別な出来事としてだけではなく、実際に人々の暮らしの中で起きた出来事として考えるきっかけになります。漫画形式で読みやすく、戦時中の広島や当時の人々の生活について知りたい方にもおすすめの作品です。
原爆や平和に関する本はどこで読める?
原爆や平和に関する本は、広島県内の図書館や平和関連施設などで読むことができます。実際に広島では、学校の平和学習や図書館を通して、原爆に関する本に触れる機会も多くあります。
ここでは、原爆や平和に関する本を読める代表的な場所を紹介します。
広島市立中央図書館

広島市立中央図書館では、原爆や平和に関する本を数多く読むことができます。被爆体験記や平和学習向けの本はもちろん、広島の歴史や復興に関する資料なども幅広く所蔵されています。
2026年には広島駅前へ移転・リニューアルされ、以前よりもアクセスしやすくなりました。館内では誰でも自由に本を読むことができるため、観光で広島を訪れた方でも気軽に立ち寄りやすい場所です。
学生から大人まで利用しやすく、まずは原爆や平和に関する本を手に取ってみたい方にもおすすめの場所です。
広島平和記念資料館

広島平和記念資料館は、原爆による被害や当時の広島の様子について学べる代表的な施設です。館内では被爆資料や被爆者の証言などを見ることができ、原爆についてより深く知るきっかけになります。
また、ミュージアムショップでは、原爆や平和に関する本も数多く販売されています。展示を見たあとに関連する本を手に取ることで、当時の人々の暮らしや思いについて、さらに理解を深めやすくなります。
平和学習で訪れる方も多く、広島を訪れた際にはぜひ立ち寄りたい場所のひとつです。
広島平和記念資料館について詳しく知りたい人はこちらの記事を参考にしてください。
広島平和記念資料館で学ぶ、広島の歴史 ― 被爆の記憶に触れる
Hotel Small World Hiroshima

Hotel Small World Hiroshimaは、平和や原爆について学べる資料が客室内に置かれているホテルです。客室には、広島や長崎、戦争や平和に関するさまざまな本が置かれており、宿泊しながら自然に平和について考えられる空間になっています。
自分だけの空間でゆっくりと本を読みながら、平和や原爆について考えたい方にもおすすめです。今回紹介した本もHotel Small World Hiroshimaで読むことができます。
まとめ
原爆や平和について学べる本には、被爆当時の様子だけでなく、戦時中の日常や復興、その後も苦しみを抱えながら生きた人々の姿など、さまざまな視点が描かれています。漫画形式で読みやすい作品も多く、はじめて原爆について学ぶ方でも手に取りやすい本が数多くあります。
広島では、学校の平和学習などを通して原爆について学ぶ機会がありますが、本を読むことで、当時の人々の暮らしや思いについて、より身近に感じやすくなります。
今回紹介した本は、広島県民にとって身近な作品や、平和学習で実際に読まれている作品も多く含まれています。ぜひ気になった本から手に取ってみてください。